こちらは、知的障がい者授産施設でもあります。
他府県の同様の施設については疎いのですが、こちらでは、さすがの京都?和菓子の箱折りのお仕事などを請け負っておられます。
なので、今〜お盆に向けては繁忙期なのですね〜。
ということで、今回は、箱折りをお手伝いした後、お一人だけ利用者さんへハンドトリートメントをさせていただきました。
普段、肘までのトリートメントをさせていただいていると、皆さん、手が乾燥していたり、手指の筋肉が凝っていたりするんです。
「なるほど、手を使う作業ばかりしてらっしゃるんだものなぁ〜」なんて思っていました。
が、久々に箱折りに参加してみると、その「なるほど」が、「なるほどっ!!」に変わるというのか(笑)、大納得です。
力は要るし、指先の器用さもある程度要るし、紙に脂を吸われるし、全く重労働なのです。
彼らはお仕事として毎日これをやってらっしゃる訳で、うーーーん、これはしんどいわぁ、と思いました。
臨床家として、自分が経験している「体の使い方・疲れ方」ほど、実感をもって判り易い→対処しやすい、というのは確かにあります。
が、ひとつとして「同じ肉体」は無いし、その上、全ての経験を積めるわけでも、もちろんありません。
だからこそ、私達は、人体について知っておかなければならず、たゆまぬ勉強が必要になるのだと考えています。
そしてまた、だからこそ、まるで小説家ででもあるかのように、クライアントからお話を細やかに傾聴することが必要だし、その上で想像力をたくましく、クライアントの体の癖や生活の様子を自分のものとして追体験してみたりしなくてはならないんだと、そう考えてきました。
それは怠ってはいないつもり、でしたが…。
でも、今日の体験から、「私はその、自分の方法論で良いと、甘んじてはいなかったか?」と、今一度考えさせられたのでした。
出来るのであれば、クライアントと同じ体験をやってみる方がずっと良い訳ですものね。
スウィングさんで学ばせていただいたことは、数限りなくありますが、今日もまた新たに発見をいただいて、感謝しきりです。
私は、臨床家として、猛省せねばなりません。
しかし、反省だけではなくて、明るく楽しい利用者さんたち、そして真摯に取組んでおられる職員さんたちに、刺激され、支えられながら、一歩一歩、臨床家として、楽しく愉快に心地よく、あまりできない経験を積ませていただいています。